ナンバ歩きを実践中です。
⚖️現代の歩行と比べると…
特徴 | 江戸時代の歩行 | 現代の歩行 |
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膝の使い方 | 軽く曲げたまま | 後ろ足は伸ばす |
重心 | 低い | 高め |
歩幅 | 狭い | 広い |
足音 | 小さい | 大きい |
使用する筋肉 | 太もも・お尻中心 | 腰・ふくらはぎ中心 |
靴の影響 | 草履・裸足対応 | 靴ありき |
江戸期までの日本人は、直立した時も
膝を少し曲げた状態が普通でした
それは、生活に適した 姿勢だったのです。
膝を曲げて歩くと、
自然と足の指や足裏全体を使うようになります、
それが草履や下駄という履物と相性がよかったようです。
長距離の移動のあった飛脚の人は
ナンバ走りで、江戸~京都間500㎞を
早い人は3日出かけて行ったそうです。
どんなスゴイ走り方だったなのか
気になりますよね。
🧍♂️ナンバ歩きの基本動作
❗最大の特徴
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右足と右手、左足と左手が一緒に出る!
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現代の歩き方では「右足が出たら左手が前に振れる」
腕と足の反対運動(クロスモーション)が普通ですが、
ナンバ歩きはこれと逆です。
🤲肩・腕の動きの特徴
1. 腕はあまり大きく振らない
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肩をゆらすような歩き方ではなく、
体幹の軸をまっすぐに保ち、
腕は体側に沿って、ゆっくり小さく動く程度。 -
動かすというより
「一緒についてくる」という感覚に近いです。
2. 肩が前に出る(ねじらない)
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クロス歩行では骨盤と肩が逆方向にねじれますが、
ナンバ歩きでは肩と骨盤が一緒に前に出るため、
ねじりはほぼありません。 -
そのぶん、体幹の軸がぶれず、
エネルギーのロスが少ない歩き方になります。
3. 重心移動で自然に腕が出る
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意識的に「腕を振る」のではなく
体の重心がスッと前に乗る動きに合わせて、
腕が一緒に前に出るイメージです。 -
「肩から腕が吊られている」ような、
柔らかい動きです。
🥋なぜこういう歩き方であったのか?
✅理由その1:武士や職人の実用性
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刀や道具を持ちながら歩くとき、
体がねじれるとブレるし、
持ち物が振られて不安定になる。 -
同側の手足を出すことで、
ブレを防ぎ、軸を安定させたまま
スムーズに移動できる。
✅理由その2:身体操作の省エネ
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体幹の軸を動かさず、筋肉の力を最小限にして歩ける。
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農民や飛脚、武道家など、
長時間・長距離動く人たちにとって
非常に合理的な歩き方だった。
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茶道の「すり足」
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剣道や居合の「前進・後退」
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能の「すり足」「膝を使った前進」今にも残るナンバの名残ですね
今、毎朝の散歩はナンバ歩きを実践しています。
なれるまでは、逆に足腰が疲れますが、
慣れてこれば スムーズにかつ速く歩けますよ